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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
「うむ、うむ。それは、なかなかいいところへ気がついた。それで……」
「それで、穴の中をのぞいて、よく見たのですが、違っていました」
「違っていた?」
「そうです、たしかに、違っていました。火星のボートに乗っていた奴は、僕と組みうちしたことがありますが、それは体が、たいへん固いやつでした。まるで、鉄管のような固い体を持っていました。それから、大きさも、ずっと大きいやつでした」
「ふうむ、そうかねえ」
先生は、小首をかしげた。
新田先生と千二少年とは、あくまでも、その地底の怪物の正体をつきとめる決心をして、穴の中へ下りていく道を探した。
ところが、その道は、どこにあるのか、なかなか見つからなかった。
そんなことで、まごまごしていた二人は、とうとう、かなりの時間を費してしまった。
もちろん、新田先生は、蟻田博士がやがてかえって来るだろうから、早くこの地下室を引上げなければならないと思っていたのであるが、ふと気がついてみると、もうぐずぐずしておられないほど、時間がたったことがわかった。
「千二君。もう、ここを引上げよう。ぐずぐずしていて、蟻田先生に見つかると、たいへんなことになるから……」