轻松读懂日语经典作品
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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
「じょうだんじゃない。さっきから、千二少年に会わせてくれと言っているのに、いないならいないと、なぜ早く教えないのか」
これには、課長もまいった。博士の怒るのは道理であった。だが課長としては、自分が今困っている問題につき、博士から一刻も早く知識をすいとりたかったのである。それは課長の利益だけではなく、広く日本人のためになることでもあったから、そうしたのである。はじめから、千二はいないと答えれば、博士は、そうかと言って、そのまま帰ってしまったであろう。でも博士の怒りは、なかなかしずまらなかった。
「うーん、けしからん。君たちはいつでもそうだ。このわしを、だましては喜んでいる」
「博士、それは違います。警察官がだますということは、ぜったいにありません。どうか、考えちがいをしないように願います」
「いや、いつもわしをだましているぞ。この後は、君たちが何を聞いても、わしはしゃべらないぞ。そうして、わしはわしで勝手に思ったことをする」
博士は、いよいよきげんが悪い。ステッキをにぎつている博士の手は、ぶるぶるとふるえて、今にも課長の机の上の電話機を叩きこわしそうである。