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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
低気圧がやって来たようなものだ。
これには、さすがの課長も困ってしまった。が、ふと思いついた一策!
「蟻田博士。あなたに、おもしろいものをごらんに入れましょう」
博士は、おこってしまって、席を立ちかけたところだった。そこへ、とつぜん課長から声をかけられたのだった。
「おもしろいものを見せるって?」
博士は、その言葉にすいつけられたように、後へかえりかけたが、
「いや、もうその手には乗らないぞ。わしは、もう君たちとは会わんつもりだ」
課長は、博士の言葉にはかまわないで、後にあった金庫をあけて、一つの長い箱を持出した。
「博士、さあ見て下さい。これは、火星の生物が落していったものです。一体、これは何だと思いますか」
課長が箱の中から取出したものは、いつか千葉の湖畔でひろって来た不可解な、むちのようなものだった。課長には、それが何であるか見当がつかなかった。また、課員に見せて智慧をしぼらせたがやはりわけがわからない。
仕方がないので、それを、鑑定してもらうため大学へ送ったが、あいにくその方の先生が旅行中で、鑑定が出来ないことがわかったので、ふたたび課長のところへもどって来たものだった。