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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
だが、ロボットでもないように思えるふしがあった。ロボットなら、歩調などは機械的に、ちょんちょんと正しくとるはずである。なぜなら、ロボットはたいてい、みんな電波などで動かされているわけだから、ちょうど電気時計と同じように、正しく動くはずである。
しかるに、今新田先生が見かけた怪しい人間の群は、人間と同じように、みんなが一人ずつ勝手気ままに動いていた。大またに歩いている者もあるし、ちょこちょこ歩いている者もあった。また互に何か話をしているようなのもいた。肩を組合っていたものさえあった。機械で出来た魂のないロボットが、そんなことをするであろうか。いやいや、そんなことはしまい。
「どうも、あいつらは、ロボットでもないらしい」
ロボットでなければ、一体彼らは何者であろうか。
新田先生は、小首をかしげた。
「……もしかすると、あいつらは、火星からやって来た生物ではあるまいか」
火星の生物?
新田先生は、そう考えて、はっと胸をおどらせた。
火星の生物は、この前千葉の湖畔へやって来たようである。千二少年の話によると、胴が太っていて手足が細くて、丸い頭があるというから、今見た怪物によく似ている。