轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
新田先生は、闇の中にたたずみながら、くやしさに涙をぽろぽろと落した。
たくさんの火星のボートは、何れも皆着陸が終ったらしい。空中を飛ぶあの大きな音も、もう聞えなくなった。そうして、火星のボートは、船体から例のうすもも色の光を出して、あちこちに塔を並べたように立っていた。
時々妙な怪音が、ひとしきりやかましく耳を打つのであったが、それは、今着いたばかりの火星人たちが、点呼を受けているのであろう。
今度はかなりたくさんの火星人が、着いたらしいのであるが、その割に騒ぐ様子もなかった。
(ははあ、それでみると、火星人はかなり教育程度が進んでいると見える)
と、新田先生は、心の中でひそかに、そう思ったのであった。
先生は、この上は、何とかして、ここを抜出して、この一大事を出来るだけ早く、警察なり軍隊なりに知らせなければならないと思った。
新田先生は、そろそろと、もの陰から這出した。今のうちに火星人の目をのがれて、山を下ろうと考えたのであった。
先生は手さぐりで雑草の間をくぐって、山を下り出した。
すると下の方から、また例の、ひゅうひゅうぷくぷくと火星人の声がして、こっちへ近づいて来る様子なので、びっくりしてまたもとへ引返した。