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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
しかし、何の音もしなかった。さっきまで、聞えていた例の小さい人間の声もしなくなったのである。
(変だぞ)
そこで先生は、ゴム管みたいなものを、耳の穴からはずした。すると、また前のように、どこからか、小さい人間の声が聞えて来るのであった。先生は、あせりながら、その機械を、ひねくり廻しているうちに、やっと、声の出るところがわかった。それは、胸あてのようなものの真中についているラッパから聞えて来ることがわかった。
(あっ、ここから聞えるのだ!)
先生は、耳にあてた。しばらく聞いているうちに、先生は重大なことを見つけた。それは、丸木の声と、この小さなラッパから出て来る声とが、いつも同じ時に大きくなったり、また、とまったりするのである。
(ふうん、この機械を使えば、火星人の言葉が日本語に直って聞えるのだ。すばらしい機械を見つけたぞ!)
変話機だ!
変話機が見つかったのだ。
新田先生は、鬼の首をとったように嬉しかった。変話機のラッパの方に耳をあて、またゴム管の穴を怪人丸木の方に向けると、丸木が、火星人の言葉でしゃべっていることが、みな日本語に直されて、ラッパから出て来るのだった。