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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
この機械は、あべこべにして働かせると、日本語が、火星人の言葉に直るのであった。そういう場合は、火星人は二本のゴム管の穴を耳に近づけ、ラッパを人間の方に向ける。つまり、その時はラッパが一種のマイクの働きをし、ゴム管のある方が、受話機になるのであった。
(しめた。これはいいものが手にはいった。ようし、丸木が何を言っているか、しばらく聞いていてやろう)
と、新田先生は、息を殺して、変話機から聞えて来る丸木の言葉に聞入ったのであった。
「……だから、我が隊は、出来るだけ早く、この仕事をすまさなければならない。地球の人間に勘づかれたら、それから後は、人間どもは用心を始めるから、人間をつかまえることが、ますますむずかしくなる。……」
丸木は、人間をつかまえることについて、話をしているらしい。人間をつかまえるといって、一体誰をつかまえるつもりであろうか。
丸木の言葉は、なおも続く。
「……我々の計画では、男と女とが同じ数だけ入用だ。ぜひとも男を五百人、女を五百人集めてくれ。このうち、我々が集めて持って行くのは、生まれたばかりの赤ん坊が百人、五歳ぐらいの小さい子供が百人、それから十歳から十五歳ぐらいの子供が百人――つまり子供は三百人だ。