轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
陸橋の下はすべりのいい、アスファルトの斜面の道だった。だから、火星人の胴はその上をころころと坂下の方へころげ、だんだんと勢いが早くなって行った。
「うわあい。火星人待て!」
「火星人じゃないよ、火星人の胴中待て!」
「わっ、胴中め、ころがって行くので、早い早い。そら、もっとヘビーをかけて追いかけなくっちゃ……」
と、小学生たちは、わなの綱をそこにほうり出すと、火星人の胴中を一生懸命に追いかけて行った。
胴はゴム毬のようにはずみながら、坂を一気に下った。その時は、もう大変な勢いだった。大きな砲弾が飛んで行くようであった。
坂下の十字路!
そこを火星人の胴が、坂を下りて来た勢いで通り過ぎようとした時、それに交叉する他の道から重戦車が行進して来たので、あっと言う間に、火星人の胴は重戦車に、はね飛ばされてしまった。
ぐわあん。
ひどい音がした。重戦車もかなりの勢いで、そこを通過中だったので、火星人の胴は、一たまりもなくこわれて、戦車の下敷になってしまった。
附近に居合わせた人々は、あまりの突発事件に息をとめて、戦車の下を見まもった。
戦車は通り過ぎた。
そのあとには、瓦のように厚い、そうして瓦のかけらのような青黒い破片が、ばらばらとあたりに散らばっていた。