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かせいへいだん

火星兵団

海野 十三

「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页

青空文庫

ところが、あの火星人という奴は、僕たちが投綱でひっくくってみれば、足はぬけるし、首もぬけちまうしさ、胴中ばかりみたいになって、ごろごろころげ出したろう」

「そうだ、そうだ。そうして戦車にぶつかって、火星人の胴は、こなごなにこわれてしまったんだ」

「うん、その時、あのゴムだこみたいなへんなものが、胴の中からころがり出したんだが、あれは一体何だろうねえ」

「あれは火星人のはらわただよ。きっとそうだ」

「おかしいなあ。はらわたなら、ぐにゃぐにゃしているはずじゃないか。僕は、はっきり、みたんだけれど、ゴムだこは干物みたいだったぜ。そうして、僕の目には、その干物みたいなものに、たしかに首がついていたように見えた。首だけではない、大きな目がついていたよ」

「そうかしら。そんなばかばかしいことはないだろう。はらわたに首があったり、目があったり……」

「でも、たしかにそうだったんだから仕方がないよ。だから、不思議だと言うんだ」

「そうかなあ。ほんとうかなあ。ほんとうだとすると、なるほど、これは不思議だ。胴中から首があるものが飛びだすなんて」

「ああ、わかった、わかった。じゃあ、それは、火星人の子供なんだよ。