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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
そんなにいつまでも、ゴムだこを、くわえてなんか、いるもんか。でも、どこかにくわえていって、埋めてあるのかも知れないと思ったからね。僕はあの犬のあとをしばらくつけてみたよ」
「そうかい。犬のあとをつけたのかい。そうして、どうだったい。ゴムだこを埋めてあるところが、わかったかい」
「いや、それもだめさ。あの犬はごみためばかりあさって歩いたが、ゴムだこを埋めてあるようなところへはいかなかったよ」
「へんだね」
「全くおかしいね。第一、あんなりっぱな犬が、ごみためばかりあさるのはおかしいよ。だって、あの犬は三、四百円もする高い犬なんだぜ。飼主が食べ物をやらないはずはない」
「そんなことは、わかりゃしない。モロー彗星が地球と衝突する日が近づいているんだ。どんなりっぱな犬でも、犬のことなんか、かまっていられないよ」
「なるほど、それもそうだね」
「それより、僕は、あのゴムだこについて不思議に思うことがあるんだ」
「えっ、不思議に思うって、何がさ。……」
小学生たちの話は、なおもつづいた。
「だって、そうじゃないか。僕たちは、人間狩に出て来た火星人を生けどりにしたと言うんで、たいへんほめられたね。