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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
だから、学問のためなら、大江山課長がうたがっているように、或は、火星のスパイとなって、地球人類を陥れるかも知れないと、そんな風に思われて来るのだった。
(もし、博士が、ほんとうに火星のスパイを働いているとすると、これは許しておけないことである。これはどうしても、博士を探し出し、ほんとうの気持をたしかめてみる必要がある。何しろ、火星の学問をおさめている学者として、博士以上のえらい人はいないのだから、ぜひとも、博士が火星の味方をしないように説きふせなければならない)
と、新田先生は、ついに、はっきり自分の覚悟をきめたのだった。
「大江山さん。私は、これから行って、博士を探して来ます」
「何、博士を探しに行くというのですか」
課長は、びっくりした。
「そうです。すぐ出かけます」
「それは、我々にとってもありがたいことだが、新田さん、あなたには、博士がどこにいるか、わかっているのかね」
博士はどこにいるか?
もちろん、新田先生は、博士の居るところを、はっきり知らなかった。だが、先生は、あるところへ見当をつけていた。
40 地底の声
行方不明の蟻田博士を探すために、新田先生は、ただ一人で出かけた。