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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
大体、半分ぐらいの大きさしかない。
それから、まだ違うところがある。丸木たちは、まるでドラム缶のような、かたい胴をもっているが、それに引きかえ、この地底の怪物は、胴などはあるのかないのか、わからないくらい小さい。
こう考えて来ると、先生には、この地底の怪物と丸木たちの火星人とは、全く別の生物のように思われて来るのだった。不思議な動物だ。蟻田博士は前からこの怪物を飼っていたらしいが、どうしてこんなものを生けどったのであろう。そうして、また、なぜこんなものを飼っているのだろうか。
新田先生の頭の中には、いろいろと疑問が泉のように湧いて来て、とめようもなかった。が、先生は、ここで決心をかため、この怪物とよく話をしてみようと思った。
「私でよかったら、助けてあげようが、どうすればいいのかね」
新田先生は、例の変話機を口にあてて、ものを言ってみた。
怪物は驚いた。新田先生が、思いがけなく火星語を使ったので……。しかし、それは別に驚くことはない。先生は火星人から分捕った変話機を口にあてて、使ってみただけなのだから。
「ほんとうに、私たちを助けてくれますか」
怪物は、新田先生の顔を見て、喜びの声をあげた。