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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
「先をいそぎますよ。それについて佐々さん、火星人は、まだたくさん地球に攻めて来るのでしょうか」
先生は、しんぱいなことをたずねた。
「そうとも、そうとも。火星兵団は、たいへんな人数だ。甲州の山奥で見た火星兵団なんか、ほんの一部分だ。兵団にいる兵士の総数はたいへんだ。何十億何百億人だ。何しろ火星人の子供は、一度にずいぶんたくさん生まれるのだ。子供のふえ方では、とても人間なんか、かなわないね。だから人間軍とたたかって負けるようなことはないと、火星兵団の連中は言っているよ」
佐々刑事の言葉は、聞けば聞くほど恐しい意味を伝えて来るのであった。
火星にいる佐々刑事と蟻田博士の地下室にいる新田先生とが交す宇宙電話は、なおも続いた。
「もしもし新田先生、聞いているかね」
「聞いていますよ、佐々さん。――で、どうなんですか、火星人の考えは? 我々地球の人間をどうするつもりなんでしょうか」
「それは、さっきもちょっと言ったが、地球の人間をひっぱって来て、飼って利用しようと思っているんだ。ちょうど、人間が豚や鶏を飼っているように、火星人は、人間を飼って、自分たちの勝手なことに使おうとしているのだ。