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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
そうなれば、地球人類の降服だ。火星人の奴隷になることだ。いや、奴隷以上のはずかしめを受けることになるだろう。だから、火星兵団に対しては、一歩もゆずってはいけない。彼等が、人間をすくってくれると思っていては大まちがいだ」
佐々刑事の言葉は烈しい。
「でも、困ったですなあ。モロー彗星には衝突されるし、火星人にすくわれれば奴隷になるし、それじゃ地球の人間は助からない」
と、新田先生は、ほんとうに困ってしまった。
「だから、だんぜん、火星兵団と戦うんだ」
「戦っても、どっちみち人間は助からないではないですか」
「助かるか助からないか、とにかくやってみなければわからない。戦ってたおれれば、もともとだ。もうだめだからと言って、負けるつもりになっていることがいけないんだ。せめて日本人は、建国精神によって、はなばなしく戦ってもらいたいなあ。火星兵団に降参してしまったなどという、ふがいない歴史なんか、残してもらいたくない」
佐々刑事は、火星の上に、ただひとりがんばって、はるかに地球の人々を励ましたのであった。
46 彗星対策
三月の十何日ごろから、肉眼でもモロー彗星が見えるようになった。