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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
と、たずねた。すると相談所長は、
「さあ、そこまでは知りませんよ。手前のところでは、命をのばす御相談にあずかるだけで、あなたを乗せてくれる潜水艦がどこにいるか、そんなことまで世話をやくわけにはいきませんよ」
と、つっ放すように言った。
人々が難儀をしている時に、ろくでもないことを言って金もうけをしようという、けしからん者がたくさん出て来た。
モロー彗星の光は日とともにつよくなり、そうしてますます大きくなっていった。
地球の人類の不安は、モロー彗星の大きさとともに増していった。町には気が狂った人が、だんだん人数を増していった。
しかし、一部の人間はおちついていた。すっかり覚悟をきめてしまったのであろうと思われるが、いつものように平然として仕事をつづけていた。
その人たちが言っている話を、横あいから聞いてみると、こんな風であった。
「どうです、モロー彗星も、だいぶん大きく見えるようになりましたね」
「そうですねえ。あなたは、どちらへ御ひなんなさいますか」
「いいえ、べつにひなんはいたしません。このままにしています」
「ははあ、どうして、ひなんなさらないのですか」