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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
ドイツでは、前にも言ったように、かなりすぐれたロケットを百台も空に飛ばしたけれど、火星兵団の宇宙艇のために、すっかりやっつけられてしまった。しかしそれにもこりず、ドイツでは、また二回目の地球脱出ロケット隊が編成せられ、またもや大空に飛出した。
だが、気の毒にも彼らは、やはり火星兵団の敵ではなかった。最後は、この前と同じように、語るも悲惨なことになり終った。
しかし、負けじ魂を持ったドイツ人は、さらに、次から次へと地球脱出隊を編成していったのである。もしや、ただの一機でも無事に地球外にのがれてくれるかと、彼らはそれを心待ちにしていたのだ。
ドイツのすぐれたロケットによる地球脱出隊が、次から次へ悲惨な最期をとげている一方、イタリヤでも、アメリカでも、同じような脱出がこころみられた。が、その結果は似たりよったりで、ついに火星兵団に勝つことは出来なかったばかりか、地上における火星兵団の基地攻撃さえ、うまくいかず、大損害を受けた。
「どうにも手段がない。どんなことをしてみても、火星兵団を打破る見込は立たない」
「仕方がない。この上は世界同盟をつくり、各国の智慧者を集めて、火星兵団の暴力に手向かう方法を考え出すことにしようじゃないか」