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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
と新田先生は、喜びに声をふるわせて言った。
「うん、これなら、まず使いものになるわい」
蟻田博士は、死んだ火星人の体を、前かがみになって、よく見ながら言った。
「蟻田博士、そのあたりに、もっと火星人がおればいいのですがねえ」
と、新田先生は、ガスピストルを手にして、ものたりない顔で、あたりを見まわした。たった二、三発撃ったくらいでは、あまりにもの足りない。
「火星人よりも、そこに倒れている大江山課長を助けてやれ」
博士は地上を指さした。
「そうだ、大江山捜査課長が、火星人にやられていたのでしたね。ガスピストルが、あまりよくきくものだから、つい忘れていました。失敗失敗」
と、新田先生は赤い顔をした。
そこで二人はまず第一に、気をうしなって倒れている勇敢な大江山課長をだきおこし、背中をさすって、えいと活を入れた。
「ううん、ああ、さあ来い!」
課長は、きかない体をむりに動かして立とうとする。
新田先生は、それを押さえて、
「大江山さん、そう興奮しないで気をたしかにもって下さい」
と言えば、課長は先生を見るより、さらに強く興奮して、
「いや、放せ。火星人などに負けてたまるものか。