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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
たまたま、新田先生と千二少年とは、はからずも、博士をたすけることになった。それは、そのようになったともおもわれるが、しかし、よくかんがえてみると、それは、おもいがけない出来ごとではなかった。
なぜならば、新田先生は蟻田博士の門下であり、千二少年は、新田先生の生徒であった。博士からいうと、新田先生は、弟子であり、千二は孫弟子にあたるわけだ。師弟のえんは、このように、ふかいのであった。
なんとかして、蟻田博士隊に、凱歌をあげさせたいが、はたして、うまくいくか、どうか。火星兵団長丸木は、今や、かんかんにおこって、全宇宙艇をひっさげ、ただ一台の大空艇めがけて、おそいかかったのである。
火星人対最後の人間の空中死闘だ!
火星人が勝つか、地球人類が勝つか。
空中において、いよいよ最後の運命をかけた一大決戦の火ぶたは切られたのである。
ああしかし、こっちは蟻田艇ただ一台、それにたいし敵の宇宙艇は、かぞえられないほど、どっと蟻田艇めがけて攻めてきた。
「博士、大丈夫ですか」
と、新田先生の顔色もかわった。
「博士、勝ってくださあい」
と、千二も一生けんめいなこえで、博士をはげました。