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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
はじめは、ちょっと気まずい思いをしたけれど、よく考えてみれば、おたがいに、火星兵団の丸木を敵にまわしている身の上だから、やがて、まもなく仲よしになった。
ふしぎな光景の晩餐会が、この大空艇でひらかれた。そこは、天文に関係のある写真額が四方の壁にかかっている部屋で、この大空艇の中で、一番ひろい部屋であった。まるいテーブルが、真中にあって、五名は、これをかこんだ。
博士が正面、その右に先生、左に千二少年。そのお向かいに、ロロとルルの二人の火星人が座をしめた。
はじめ、テーブルの上には何もなかった。
(これは、どうなるのかなあ。天井から、お料理の皿が、降ってくるのかしら。へんな宴会だ)
と、千二はふしぎに思って天井を見上げたり、博士の顔を、よこ目でみたり。
すると、博士が、
「では、これから始めます。今日は、とくべつに、とっておきのいいお料理を出して、ロロ公爵とルル公爵の御健康を祝すことにいたします」
「どうもありがとう」
ロロ公爵とルル公爵とは、おぼつかない日本語で、あいさつをした。
(へんだなあ。いいお料理というが、なんにも出てこないじゃないか)
千二は、先生の顔を見た。