轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
この間の病気以来、ルルは、前よりも一そう口かずが少くなった。何かしゃべるのは、いつもロロばかりであった。
火星の王子であるこのロロ・ルルの兄弟は、蟻田博士のため危ういところを救われ、地球の上で大きくなったのであるが、こんどいよいよ火星へ帰ると、すぐさま旗あげをして、もとの王家をさかんにしたい考えだった。
「旗あげをするには、どこを本城とするのですか」
蟻田博士は、しんぱいのあまり、なんでもかんでも、今のうちに、聞いておかねばならぬと思っている。
「本城は、クイクイ運河地帯を目の前に見渡すペペ山におくつもりです」
「なるほど、ペペ山ですか。ペペ山なら、なかなかいいところです。あの切りたったような断崖は、まことにりっぱですね。わしもこの前火星へいったときには、ペペ山へは時々いってみましたよ」
「ペペ山は、私たちの祖先たちが、かならず大事にしていたところです。祖先のたましいが、あの山いっぱいに、こもっているのです。そうして何か大変な時には不思議なことがあって、私たちをまもってくれる霊山です。この前は、あの山を敵のため、すぐ奪われたので、いけなかったのです」
ロロ公爵は、しんみりと言った。