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かせいへいだん
火星兵団
海野 十三
「大毎小学生新聞」大阪毎日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月31日、「東日本小学生新聞」東京日日新聞社、1939(昭和14)年9月24日~1940(昭和15)年12月30日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 307,889 字 · 618 页
「さあ『火星兵団』ってどんなものだか、僕にもわからないんだ」
「なんじゃ、おとうさんのことを叱りつけときながら、お前が知らないのかい。ふん、あきれかえった奴じゃ。はははは」
「だって、だって」
と、千二は口ごもりながら、
「『火星兵団』のことは、これから蟻田博士が研究して、どんなものだかきめるんだよ。だから、今は誰にもわかっていないんだ」
「おやおや、それじゃ一向に、どうもならんじゃないか」
「だけれど、蟻田博士は放送で、こんなことを言ったよ。『火星兵団』という言葉があるからには、こっちでも大いに警戒して、早く『地球兵団』ぐらいこしらえておかなければ、いざという時に間に合わないって」
「ふふん、まるで雲をつかむような話じゃ。寝言を聞いているといった方が、よいかも知れん。お前も、あんまりそのようなへんなものに、こっちゃならないぞ。きっと後悔するにきまっている。この前お前は、ロケットとかいうものを作りそこなって、大火傷をしたではないか。いいかね、間違っても、そのカセイなんとかいうものなんぞに、こっちゃならないぞ」
「ええ、大丈夫。ロケットと『火星兵団』とはいっしょに出来ないよ。