輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

線上閱讀三上 於菟吉《雪之丞変化(ゆきのじょうへんげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 344,083 字 · 673 頁

青空文庫

四

おりた瞬間からこの男、どこぞ遊び場のかえりでもあるような、悠々閑々たる歩きぶりだ。素袷にやぞうをこしらえて、すたすたと表門の方へと廻っていった。

門前にさしかかると、恰度、たったいま、一挺の駕籠が出たところ――

なかなか結構な仕立ての駕籠の、土部家の客用乗物に相違ないが、陸尺が二人でかいているだけで、供はない。

闇太郎は門中をちらりと覗いてすぎる。供待ちにはまだ三、四挺の駕籠が残っている。

――あの駕籠に乗っているのは、てっきり雪之丞だ。そら、この辺にすばらしく好い匂いがプンプン残っているじゃあねえか。

と、鼻をひょこつかせるようにしながら、この磊落な大泥棒は、そのままいいほどの間合をおいて、雪之丞の乗物を跟けはじめた。

駕籠は、早めもせずゆるめもせず、ころ合な速度で、松枝町から馬喰町の方へ東をさしてゆくのだった。闇太郎は首を振ってつぶやいた。

――さあそろそろ一声かけてやろうかな。

四

雪之丞を乗せた駕籠と、それをつける闇太郎とは、しゅうしゅうたる晩秋の夜更けの風が吹きわたっている夜道を、いつか駒形河岸にまで来ているのだった。

闇太郎は、だしぬけに小刻みな早足になって、駕籠のそばまで駆けつけて、わざと息をきりながら、かぶった手拭をとって小腰をかがめ、