輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

線上閱讀三上 於菟吉《雪之丞変化(ゆきのじょうへんげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 344,083 字 · 673 頁

青空文庫

二二

御鴻恩にて、御地を賜り、道場一軒なりと、開かせいただかば辱けなく――」

この言葉を聴くと三斎よりも、闇太郎の瞳が異様な煌きを帯びて来るのだった。

「へえ、平馬さんは初下りの雪之丞と、そんな仲でござんしたかい?」

平馬は、闇太郎を顧みた。

「では貴様は、雪之丞と、存じ合いか?」

闇太郎は事もなげに、例の顎を逆か撫でに、撫で上げながら、

「何んの、江戸ッ児のあっしと、下り役者と知っている筈がありますものか、ただあんまり評判が高いんでね――」

「不思議なことを聴くものだな!」

と隠居は呟いた。

「当節女形として響いている雪之丞が、脇田の門人とは、思いもつかなんだ」

二二

三斎隠居は、猶も腑に落ちぬように、

「実は、御城内に上っている、娘の浪路が、この間、会うたとき、江戸初下りの上方役者、雪之丞という者の舞台を、是非見たい故、宿下りの折、連れてまいってくれと申すので、中村座の方へ、すでに桟敷の申込みもして置いた次第――江戸まで名が響いている、当代名代の女形に、そのような、武術があろうなどとは、存じもよらなんだ。平馬の申す男と、中村雪之丞と、真に同一人であるのであろうか?」