輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

線上閱讀三上 於菟吉《雪之丞変化(ゆきのじょうへんげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 344,083 字 · 673 頁

青空文庫

一七

お初は、そんな風に繰返して、

「あの人がそれを知らない訳がないようにしか思われませんけれど――御隠居さまの勢力で、あいつをぐんぐん責めて見たらよさそうなものですのに――」

彼女は、美しい唇を歪めるようにして、

「素ッ裸にして、ふんじばり上げて、ピシリピシリひッぱたいて、海老責めにしつづけたら、白状するにきまっていますよ」

「ところが、それも出来かねるわけがあるのよ――何しろ、この事が、世間に漏れたら、恐ろしいことになるので、どこまでも、穏便、穏便――と、いうわけじゃ」

「いいえ、あんな河原者の一人や二人、責め殺したって――」

お初は、さも、憎々しげに、そんな風に言いながら、今口にした、自分の言葉から、あの艶やかな雪之丞が、真白な肉体を剥き出しにされて、鞭で打たれ、縄で絞め上げられているありさまを想像すると、その光景がまざまざと目に浮かんで来て、一種異様な、官能的な刺戟が全身を浸し、変態的な愉悦にさえ駆られて、狂奮が、胸の血をわくわくと沸き立たせるのを感じるのだった。

お初の、そうした変態的な気持が、彼女の表情を、この瞬間、妙に魅惑に充ちたものにしたに相違ない――