輕讀日語

輕鬆讀懂日語經典作品

ja-reading.com

輕鬆讀懂日語,輕鬆閱讀日語。線上閱讀日語經典作品。支援在閱讀過程中顯示假名、查詢生詞、翻譯句子。

ゆきのじょうへんげ

雪之丞変化

三上 於菟吉

線上閱讀三上 於菟吉《雪之丞変化(ゆきのじょうへんげ)》,假名注音日語閱讀。JLPT N2,點詞查義。

N2 · 挑戰 · 新字新假名 · 344,083 字 · 673 頁

青空文庫

と、相手が、小首をかしげて見せるのを、さえぎるように、

「あたしゃあね、こんなお多福だから、吉原のおいらん衆のように、お客からしぼることも出来ねえし――」

と、ややするどく、皮肉にいって、

「と、いって、まさか茣蓙をかかえて、柳原をうろつきもしねえのさ、ただね、手先きが器用なものだから、おのずと、この節お金が吸いついてならないというわけですよ、ほらね――」

と、ふところから、緋いふくさ包を取り出して、小判や、小粒をザラザラと膝にこぼして見せて、

「今夜だって、こんなに持っているわ」

「じゃあ、てめえ、掏摸を――」

と、声をとっぱらかした長二郎が、やっと、低めて、

「掏摸をはたらいているんだな?」

「びっくりなさることはねえよ――」

と、お初は、紅い唇で、むしろ、あどけ無く笑って見せて、

「おめえの縄張りを荒しているわけでもなしさ。鬼の女房に何とかいうから、あたしもいくらか働かなけりゃあ、釣合いが取れ無いと悪いからね――」

さすが、長二郎ほどの男も、このときほどびっくりした目がおをしたことはなかった。

「あたしもこれで、思い込むと、何をやらかすかわからない娘さ」