Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(三) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 312.452 Zeichen · 628 Bildschirme

Aozora Bunko

三

お顔色に出ています」

「いや、疲労じゃよ」

「そうでしょう、ご心労もむりはない。まちがえば、朝門は壊え、九族は滅ぼされ、天下の大乱ですからな」

「げっ……。君は。……君はいったい、何を戯れるのじゃ」

「国舅。もし小生が、曹操のところへ、訴人に出たらどうしますか」

「訴人に?」

「そうです。小生は今日まで、あなたとは刎頸の交わりを誓ってきたものとのみ思っていました。――ところが、何ぞ知らん、あなたは小生に水くさい秘し事を抱いておいでになる」

「…………」

「無二の親友と信じてきたのは、小生だけのうぬ惚れでした。訴人します。――曹操のところへ」

「あっ、待ち給え」

董承は、彼の袖をとらえ、眼に涙をうかべて云った。

「もしご辺がそれがしの秘事を覚って、曹操へ訴え出るなら、漢室は滅亡するほかない。君も累代漢室のご恩をこうむった朝臣のひとりではないか。……どんな親密な仲であろうと、友への怒りは私怨である。君は、私怨のために大義を忘れるような人ではなかったはずだが」

三

親友であるが、相手の答えによっては、刺しちがえて死なんともするような董承の血相であった。王子服は静かに笑って、