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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(三) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 312.452 Zeichen · 628 Bildschirme

Aozora Bunko

二

「この期になって、なんたる弱音をはき給うことか。曹操の人間はご存じであろうに。――今、彼の甘言にたばかられて、降伏したが最後、二度とこの首はつながりませんぞ」

「だまれっ、やかましいっ。汝一存を以てなにを吠ゆるか」

呂布も躍起となって、云い争い、果ては剣に手をかけて、陳宮を成敗せんと息巻いた。

敵の目からも見ゆる櫓のうえである。主従の喧嘩は醜態だ。高順や張遼たちは、見るに見かねて、二人を押しへだて、

「まあ、ご堪忍ください。陳宮も決して自分のために、面を冒していっているわけではなし、みな忠義のほとばしりです。元来、忠諫の士です。今、唯一つのお味方を失っては決していいことはありますまい」

呂布もようやく悪酔いのさめたようにほっと大息を肩でついて、

「いや、ゆるせ陳宮。今のは戯れだ。――それより何か良計があるなら惜しまず俺に教えてくれい」

と、云い直した。

二

呂布には、ほとほと愛想もつきたらしい陳宮であったが、かりそめにも主君である。その主君から頭を下げて機嫌をとられると、彼はまた、忠諫の良臣となって粉骨砕身せずにはいられない気持になった。

「良計はなきにしも非ずですが」