Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(三) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 312.452 Zeichen · 628 Bildschirme

Aozora Bunko

五

、第4水準2-82-82)輯、呉碩は、

「さてこそ」

と、血の御文を拝し、哭いて、連判に名をしるした。

折も折、そこへ、取次の家人から、

「――西涼の太守馬騰様が、本国へお帰りになるとかで、おわかれの挨拶にと、お越しになりましたが」と、告げてきた。

五

「悪いところへ」

董承は舌打ちをした。客の王子服や呉碩たちも、眉をひそめて、

「本国へ帰る挨拶に伺ったとあれば、お会いにならないわけにもいかないでしょうが」

と、主の顔を見まもった。

董承は、顔を振って、

「いや、会うまい。ふと、変に気どられまいものでもない」

あくまで要心して、取次の者に、許田の御猟からずっと病気で引きこもっているから――と丁寧に断らせた。

だが取次ぎの者は、何べんもそこへ通ってきた。

「――病床でもよろしいからお目にかかりたいと云って、いくらお断り申しあげても帰りません」

と、いうのである。

「――それにまた、御猟以来、ご病気中とのことだが、先頃、宮門に参内する姿をちらりとお見かけした程だから、さほどご重病でもあるまいと、威猛高に仰っしゃって、容易にお戻りになる気色もございませんので」と、取次の家人は果ては、泣声で訴えてくるのだった。