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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(三) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 312.452 Zeichen · 628 Bildschirme

Aozora Bunko

六

彼は、遠い境外の西蕃からも、西涼の猛将軍と恐れられていたが、涙もろく、そして義胆鉄のごとき武人だった。

「お身にも、自分と同じ志があると知ったとき、この董承の胸は、血で沸くばかりじゃったが、待てしばしと、なお、無礼もかえりみず、ご心底をはかっていたわけじゃ。幸いにも、将軍が協力してくれるならば、大事はもう半ば、成就したようなもの。――この連判に御身も加盟して賜わるか」

董承がいうと馬騰は、ためらいなく自分の指を口中に突っこんだ。そして舌尖に血をながし、直ちに血判して、

「もし、この都の内で、曹操に対し、あなたが大事を決行する日が来たら、それがしは必ず西涼の遠きより烽火をあげて、今日の約にお応え申さん」

云ううちにも馬騰はまなじりを裂き、髪さかだち、すでに風雲に嘯く日のすがたをおもわせるほどだった。

董承はまた改めて、王子服と、輯、呉碩の三名をよんで、馬騰にひきあわせた。義状に血誓した同志はここに五名となったわけである。

「きょうはなんという吉日だろう。こういう日に事をすすめれば順調に運ぶにちがいない。ついでのことに王子服が、日頃人物を観ぬいているという呉子蘭もここへ招いて、大事を諮ってみてはどうか」