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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(三) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 312.452 Zeichen · 628 Bildschirme

Aozora Bunko

二

「すでにご存じであろうが、いま玄徳は河北にいます。――ご辺もやがて尋ねてゆくお考えでござろうな」

「いみじくも仰せ下さった。昔日の約束もあれば、かならず約を果たさんものと誓っています。――ちょうどよい折、どうかあなたから丞相に告げてそれがしのためにお暇をもらってください。このとおりお願いいたす」と関羽は莚に坐り直して張遼を再拝した。

(――さてはこの人、近いうちに都を去って故主の許へかえる決心であるな)

と、張遼も、いまは明らかに観ぬいて心に愕きながらその足ですぐ曹操の居館へいそいだ。

二

関羽の心底は、すでに決まっている。彼の心はもう河北の空へ飛んでいます。――

張遼が、そうありのままに復命することばを、曹操は黙然と聞いていたが、

「ああ、実に忠義なものだ。しかし、予の真でもなお、彼をつなぎ止めるに足らんか」

と、大きく嘆息して、苦悶を眉にただよわせたが、

「よしよし。このうえは、予に彼を留める一計がある」

と、つぶやいて、その日から府門の柱に、一面の聯をかけて、みだりに出入を禁じてしまった。

――いまに何か沙汰があろう。張遼がなにかいってくるだろう。関羽はその後、心待ちにしていたが、幾日たっても、相府からは何の使いもない。