Japanische Klassiker mit Furigana
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こどもふどき
こども風土記・母の手毬歌
柳田 国男
Lesen Sie こども風土記・母の手毬歌 (こどもふどき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.761 Zeichen · 278 Bildschirme
詣りにつき合うだけ、またはほうぼうから集まってくるのみで、あの人はいったいどんな心願があるのだろうかと、たがいに知らぬ者が、ただおりおり顔を合わせることになっている。その結果としては祈願がますます小さく、またはなはだしく公けでない、身勝手なものになってしまったのである。
そうしてその以前の痕跡だけは、まだかすかに残っているのである。たとえば町でも年一どの大祭の日だけは、軒なみにそろいの提灯を入口へ下げさせる。これは雨乞いの岳登りに、百炬火、千束柴を持って出たのと同じものにちがいないのだが、今では美観が主になって、何のわけもわからずに、ただ祭りの景気だの、お祭り気分だのという人ばかり多い。昔も平重盛が千の燈籠をともさせて、燈籠の大臣と呼ばれたという話のように、一人の資力によってたくさんの人を使い、何か自分だけの心願のために、数の燈火を神にあげるというところもあるが、もとはこれも土地土地の協同であった。肥前五島の小値賀島の千燈籠などは、これもまた一部落の雨乞いのためであって、今は子どもが主になって岡の上で大きな火を焚き、あとでそれを松明にうつして下ってくるのであった。