Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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こどもふどき

こども風土記・母の手毬歌

柳田 国男

Lesen Sie こども風土記・母の手毬歌 (こどもふどき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.761 Zeichen · 278 Bildschirme

Aozora Bunko

三、農家と麻布

少なくとも結果において、もっと大きな役に立っていたのである。まさかマハツブのようならんぼうな苧の績みかたはせぬまでも、常から糸が太いと小言をいわれ、また自分でも気にしていた女ならば、この話をただ笑ってばかりは聴かれず、なにか気がとがめて自分が笑われてでもいるように感じ、むりにも忍耐して糸のわりようを細かくしようとしたことであろうし、また細い糸を引くことのできる娘ならば、いよいよ安心して友だちにおくれぬように、日ごろの熟練に磨きをかけるようにしたことと思う。

三、農家と麻布

この一つの笑い話が、そう古くからあったものでないことは、その話の中からもうかがうことができる。麻布の糸の細さ太さは、以前はこれほど大きな問題ではなかったのである。麻は農家がめいめいの畠に栽培し、入用があれば多く作るから、さまで原料の節約をするにはおよばず、いっぽう働く人たちの衣類としては、むしろ太い糸で厚々と、丈夫に織りあげる必要もあったくらいで、ただ朝廷への貢ぎもの、または領主への年々の献上品だけが、上布といって、精巧な布でなければならなかったのだが、その分量はぜんたいの上からいうと知れたもので、これには一人か二人の特に技術のすぐれた者を、雇うて織らせてもよかったのである。