Japanische Klassiker mit Furigana
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こどもふどき
こども風土記・母の手毬歌
柳田 国男
Lesen Sie こども風土記・母の手毬歌 (こどもふどき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.761 Zeichen · 278 Bildschirme
一二、お茶の始まり
新潟県の一部のように、小豆餡の饅頭というような念の入った品がわりだけをケンズイというのは、年に一度か二度のとくべつ労働の日らしく、中国地方の西北海岸や、九州の南部から島々にかけて、ケンズイというのは親類からの見舞品で、主として大病人のあるときとか、家の普請に大工職人のはいっているときとかに、手つだいの気持で酒や米、または重詰めの肴を贈ってくることであった。もとは家々の間食もみなケンズイだったのが、のちのちこういう見舞品に力を入れる風習が起こって、なにか特別のものと見るようになったことは、今でもわざわざ家建てケンズイなどといっている地方があるのを見てもわかる。建築に専門の職人をたのみはじめてから、きゅうに間食が大層なご馳走になってきたのである。東京などの大工たちも、建て前・棟上げの日に酒肴が出て、それをケンズイということはよくおぼえている。ただもうそれをまちがえて、ケズリという者が多くなっているだけである。
一二、お茶の始まり
こういう職人たちに給与する間食を、現在はお茶というのがふつうになった。村ではこれと今までの小昼や小ジュウハンと、べつべつに見ている人もまだ多いが、農家にもおいおい年季の奉公人がすくなく、日雇いの働き手を入れるようになると、食べさせる物も一つになり、したがって名まえもちがえる必要がなくなる