Japanische Klassiker mit Furigana
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こどもふどき
こども風土記・母の手毬歌
柳田 国男
Lesen Sie こども風土記・母の手毬歌 (こどもふどき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.761 Zeichen · 278 Bildschirme
九、昼飯と昼寝
田植を農民の重要な祭りだと気づかなくなって、昼間の食事をこの日だけに、かぎるわけがないと考え出したのは当然であろう。それで家々の男女のあつまって働く日は、ユイ組の助け合いはない場合にも、やはり大田植の日と似たような、臨時の食物をもってねぎらう風習が、だんだんと拡張して行ったのである。
九、昼飯と昼寝
ちょうどそれは日の永い汗の出る季節でもあったゆえに、たびたび少しずつの休憩をしないと、かえって力一杯の働きができなかった。多くの若い者を使っていた農家では、線香一本のたつあいだなどという、おかしいほどみじかい時間の昼寝をさえ規則にしていた。卯月八日(旧四月八日)の花の日にはじまり、八月一日の八朔をおわりとして、毎日それだけの昼寝を、働くひとたちの権利のように思っている地方は今でも多く、ヒノツジという言葉が日の頂上、すなわち日盛りの意味だったのをわすれて、昼寝をヒノツリといい、八朔の日をヒノツリの取上げという人さえあった。田圃が広々と開かれて好い樹蔭がなくなると、家が近ければ日の辻にはかえってきて、昼間の食事だけは家でする風習も生じたのである。この休憩の時間をきっぱりと切りあげて、はやく人の手をそろえるためには、ここでもわずかな食物をしたくして、食べて立たせるようにする必要があった。