Japanische Klassiker mit Furigana
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こどもふどき
こども風土記・母の手毬歌
柳田 国男
Lesen Sie こども風土記・母の手毬歌 (こどもふどき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.761 Zeichen · 278 Bildschirme
七、島の女性と労働
雀のほっぺたの黒いわけなどは、それらの土地でも通用しないのであった。
しかしお歯黒というものをつけることを知らない土地にも、やっぱり雀孝行の昔話はあった。そうして姉妹二人の小鳥が、ちょうどお化粧をしていたときにというかわりに、その二人も酸漿とマハツブとのように、めいめいの着物を織ろうとしていたという話になっているのである。たぶんはこのほうが一つ前のもので、のちに歯黒の風習がひろく流行してきてから、それが珍らしいのでこの点だけを、話しかえることにしたのだと思う。そうにちがいないとまでは言えないが、ともかく自分の今知っている三つの実例をならべて、この話をおわることにしよう。
七、島の女性と労働
その一つは鹿児島県の南の島、奄美大島で採集せられたもの、雀と啄木鳥との姉妹は奉公に出ていて、家に年とった親をのこしていた。ふたりが相談して飛白を織って着ようと、そのしたくをしていると、親の大病を知らせてきた。啄木鳥はその絣のきものを織りあげて着てかえろうといい、雀はまだ染めない糸を頸にかけたままで飛んでかえった。そのために雀だけは親の死目にあってよろこばれ、啄木鳥はとうとう間にあわなかったので、今でも飛白の好い着物は着ているが、いつも枯木をつついて食べ物を見つけるのに苦労をしなければならぬ。