Japanische Klassiker mit Furigana
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こどもふどき
こども風土記・母の手毬歌
柳田 国男
Lesen Sie こども風土記・母の手毬歌 (こどもふどき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.761 Zeichen · 278 Bildschirme
九、母の愛情
けしの種子を撒いて行くという話の、まちがいであったことはだれにでもわかる。そんなものを撒いて置いても、息子のかえり路の役には立たぬからで、これはお銀小銀というようなまたべつの昔話で、妹が春になってから、けしの花の咲く路をたどって、姉をたずねてくるようにこの種子を蒔くという話をつぎ合わせたもので、もとからの話ではなかったのである。
九、母の愛情
それよりも現代行われている各地の話には、この後へもってきて木の本末や親子馬、または灰繩千束などをつけたしたものが多く、そのためにまた負われたのを父親とし、その親が詠んだという和歌までを取りかえているものがある。こんどは日本の南の端の一例をあげてみると、鹿児島県の甑島などでは、その父が息子の背に負われて木の小枝をおって栞とし、わけを問われるとこういう歌を詠んだ。
道すがら枝折々々と折り柴はわが身見棄てて帰る子のため
それで同行していた孫がその歌に感動して、父を説きつけて祖父をつれもどったという点は、第一種の畚をもってかえろうといった話であり、それから家にかくして置くうちに祖父の智恵によって、蛇の雌雄と木の本末とを見わけよという敵国の難題をといた第二種の話とを、継ぎたしているのである。