Japanische Klassiker mit Furigana
ja-reading.com
Lesen Sie japanische Klassiker online mit Furigana. Filtern Sie nach JLPT-Niveau, tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung und übersetzen Sie einen Satz.
こどもふどき
こども風土記・母の手毬歌
柳田 国男
Lesen Sie こども風土記・母の手毬歌 (こどもふどき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.761 Zeichen · 278 Bildschirme
六、藁の一つ屋
村についた共有の萱野というものは、広くなる場合などはひとつもなく、狭められる原因はいくつもあった。第一に土地がはんじょうして、働く人が多く、食べる人が多くなれば、だれしもこういう野原をひらいて、なんか作ったらという気になる。ことに瓦で屋根を葺いた家が、何軒でも新築せられるようになると、萱野などはなにかもっとよい利用の途がありそうなものだという考えが起こりやすく、以前の手近なところの萱野はなくなって、だんだんとべんりの悪い、遠い山の上などに苅りに行かねばならぬことになる。家をぜひとも萱葺きにしておりたい人は、自分の持地のなかに生やして置けばよいのだが、それをすることは大へんな地面の費えだから、やはり多くの仲間のユイによって、材料を集めてくるひつようがあり、そういう希望者が少なくなれば、たとえ自分ひとりはどのように萱屋根をつづけたくとも、しまいに断念するのほかはないのである。
村に生まれて萱葺きの家にそだった者は、年を取ると、みょうにこの住心地の恋しくなるものである。ことに都会のさわがしい音につかれて、なんとかして今一ど、しずかな葺屋の雨の音をきいて睡りたいと、思っている人はぞんがいに多く、げんにわたしなどもその一人であった。