Japanische Klassiker mit Furigana
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こどもふどき
こども風土記・母の手毬歌
柳田 国男
Lesen Sie こども風土記・母の手毬歌 (こどもふどき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.761 Zeichen · 278 Bildschirme
ことにいさましい労働の後であったゆえに、なにがなくてもこの田植の日の、厚朴葉飯や黄粉握飯ほど、うまいと思ったのはなかったと、村から出た人はいつまでも話の種にしている。
毎年くりかえされる農耕の作業のなかで、こういう屋外の食事をともなうものは、土地によって範囲が定まっておらず、夏中打ちつづくところもあり、わずかしかないところもあるようだが、如何なる場合にも田植前後だけは、これはかならず欠くべからざるものとなっている。そうなっている理由はいくつもあるが、手みじかにいうならば、田植は重要な労働であると共に、また一つの祭典でもあったからである。若い男女はこの日はみな新しい仕事着で、たすきや白手ぬぐいの泥になるのもかまわず、朝は早天から田におりて、日の出にはもう田植唄をうたっていた。その唄の章句はかず多くつたわっているが、これにはみな田の神を田にむかえて、その神徳をたたえその御恵みにたよるということを、はっきり述べている。お昼も近くなると一人の若い娘が、この日の食べ物を頭にのせてはこんできた。中国地方ではこれをオナリド、関東から東北一帯では昼間持ちといっている。