Japanische Klassiker mit Furigana
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こどもふどき
こども風土記・母の手毬歌
柳田 国男
Lesen Sie こども風土記・母の手毬歌 (こどもふどき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.761 Zeichen · 278 Bildschirme
母の手毬歌
一、正月の遊び
この書を外国に在る人々に呈す
母の手毬歌
一、正月の遊び
皆さんは村に入って、うちに静かに暮らしているような時間は無くなったけれども、その代りには今までまるで知らずにいた色々の珍らしいことを、見たり聞いたりする場合は多くなってきた。村には前々からの生活ぶりをよく覚えていて、親切に話をしてくれる人があるものである。そういう話の中には、いつまでも役に立ち、また、永く楽しみになるものが多い。注意して聴いてかえり、年をとった人々、また弟や妹たちにも御土産にしなければならない。その一つのお手本として、わたしがもう六十何年ものあいだ、忘れずにいたことを一つ書いて見よう。
このごろの田舎のお正月は、もうどういうふうに変っているか知らぬが、十年前までは女の子の初春のあそびには、羽根羽子板と手毬とがあった。この二つは、自分の手とからだとが思うように動くことを知る、初めての機会であるゆえに、たいていの子どもには嬉しくて止められず、大きくなってからも正月が来るたびに、いつも思い出すたのしい遊びであった。ゴム毬のゴムがなくなってしまった淋しさ、それを南洋の人々から、わざわざ送りとどけてもらったよろこびなどは、今でも忘れずにいる人がきっと多いことと思う。