Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(三) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 312.452 Zeichen · 628 Bildschirme

Aozora Bunko

三

空身となった奔馬は、たちまち、何処ともなく馳け去ってしまう。

組んず、ほぐれつ、太史慈と孫策とは、なお揉み合っていたが、そのうち孫策は、よろめきざま太史慈が背に挿していた短剣を抜き取って、突き伏せようとしたが、

「さはさせじ」

と、太史慈はまた、孫策のを引ッつかんで、離さなかった。

三

「太史慈が今、ついそこで、敵の孫策と一騎打ちしているが、いつ勝負がつくとも見えません。疾くご加勢あれば、生擒れましょう」

一騎、劉の陣へ飛んできて、こう急を告げた。

劉※(「鷂のへん+系」、第3水準1-90-20)は、聞くとすぐ、

「それッ」と、千余騎をそろえて、漠々と馳けはしって行った。

金鼓は地をゆるがし、またたく間に、ふもとの林へ近づいた。

太史慈と孫策とは、その時まだ、ガッキと組み合ったまま、互いに、焔のような息をはずませていた。

「しまった!」

孫策は、近づく敵の馬蹄のひびきに、一気に相手を屠ってしまおうと焦ったが、太史慈の手が、自分のきているをつかんだまま離さないので、

「む、むッ!」

獅子の如く首を振った。

そして、相手の肩越しに、太史慈が肩に懸けている短剣の柄を握って孫策も離さなかった。