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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(三) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 312.452 Zeichen · 628 Bildschirme

Aozora Bunko

と、観察していた。そして相手の若さを甘く見て、しきりとまず、おだて上げていた。

すると、酒半酣のころ、孫策はふいに、

「君は、こうしても、平然としておられるかね」と、何かわけの分らないことを質問しだした。

「こうしてもとは?」

厳与が、訊きかえすと、孫策は突然、剣を抜いて、

「こうしてもだッ」

と、彼の腰かけている椅子の脚を斬った。

厳与は仰向けにひッくり返った。孫策は、腹をかかえて笑いながら、

「だから断っておるのに」

と、転がったほうが悪いように云いながら、剣をおさめて、おどろいたまま蒼ざめている厳与に、手を伸ばして、

「さあ、起き給え。酒のうえの戯れだ。――時に、東呉の徳王がお使者、ご辺の兄上には、いったいこの孫策へ向って、いかなる条件で、和睦を求めらるるのか。ご意向を承ろう」

「兄が申すには……」と、厳与は腰のいたみをこらえながら、威儀をつくろい直していった。

「つまりその、……益なき戦をして兵を損ぜんよりは、長く将軍と和をむすんで、江東の地を平等に分け合おうではありませんか。兄の意はそこにあるんですが」

「平等に?」

孫策は、眦をあげて、

「汝らの如き軽輩が、われわれと同格の気で、国を分け取りにせんなどとは、身の程を知らぬも甚だしい。