Japanisch lesen

Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(三) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 312.452 Zeichen · 628 Bildschirme

Aozora Bunko

三

との辞令が、真実のように思い出された。

返辞を待ちきれないように、袁家からは、再度韓胤を使者として、

「ご縁談の儀は、いかがでしょうか。一家君臣をあげて、この良縁の吉左右を、鶴首しておるものですから」

と、内意をただしにきた。

呂布は、韓胤を駅館に迎えて、篤くもてなし、承知の旨を答えるとともに、使者の一行にたくさんな金銀を与え、また帰る折りには、袁術へ対して、豪華な贈物を馬や車に山と積んで持たせてやった。

「申し伝えます。さだめし袁ご一家におかれても、ご満足に思われましょう」

韓胤の帰った翌日である。

例のむずかしやの陳宮が、いとどむずかしい顔をして、朝から政務所の閣にひかえ、呂布が起きだしてくるのを待っていた。

三

やがて、呂布が起きてきた。

「おお、陳宮か、早いな」

「ちと、おはなしがありまして」

「なんじゃ」

「袁家とのご縁談の儀で」

陳宮の顔つきから見て、呂布は心のうちで、ちょっと当惑した。

また何か、この諫言家が、自分を諫めにきたのではないか。

もう先方へは承諾を与えてある。今、内輪から苦情をもち出されてはうるさい。

「…………」

そんな顔しながら、寝起きの鈍い眼を、横へ向けていた。