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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(三) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 312.452 Zeichen · 628 Bildschirme

Aozora Bunko

果然、彼の兵站部は大きな誤算にゆきあたって、

「どうしたら三十万の兵を養うか」に苦労しはじめた。

遠征の輜重は、もとよりそう多くの糧米は持ってあるけない。行く先々の敵産が計算に入れてある。

「これ程とは!」

と、糧米総官の王垢が、この地方一帯の水害を見た時、茫然、当惑したのも無理はなかった。

それも、七日や十日は、まだ何とかしのぎもついてゆく。

半月となるとこたえて来た。

ところが滞陣はすでに一ヵ月に近くなった。陣中の兵糧は涸渇を呈した。

「一時に攻め陥せ」

むろん曹操もあせりぬいている。しかし攻城作戦のほうも水害のため、兵馬のうごきは不活溌となるし、城兵は頑強だし、容易にはかどらないのである。

そこで曹操は、呉の孫策へあてて、一書を認め、早馬で飛ばした。

秋高の天、地は水旱

精兵は痩せ、肥馬は衰う

呉船来るを待つや急なり

慈米十万は百万騎に勝る

二

呉の孫策は、すでに、曹操との軍事経済同盟の約束によって、大江をわたり、南のほうから進撃の途中にあったが、曹操の書簡を手にして、

「すぐ糧米を運漕せよ」と、彼の乞いに応じるべく、本国へ手配をいいやった。

けれど、何分、道は遠い。