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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(三) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 312.452 Zeichen · 628 Bildschirme

Aozora Bunko

もし、万が一にも、事態が急に迫った時は、城中のご一族、金銀兵糧なども、にわかにはほかへ移しようもございません。――老人の取越し苦労といいましょうか、老父はひどくそれを案じておりました」

「ああ、なる程。その憂いも一理あるな」

呂布は急に糜竺を招いて、

「そちは陳大夫と共に城に残ってわが妻子や金銀兵糧などを、すべて下の城のほうへ移しておけ。よろしいか」と、いいつけた。

彼は、後方の万全を期したつもりで、勇躍、徐州城から馬をすすめて行ったが、何ぞ知らん、その糜竺も、疾くから陳大夫父子と気脈を通じて、呂布の陥穽を掘っていた一人だったのである。

――が。呂布はなお気づかなかった。

小沛の危急を救うつもりで、途中まで来ると、

「蕭関が危ない」と聞えてきた。

呂布は、気が変って、

「さらば、蕭関から先に喰い止めよう」と、急に道をかえた。

陳登は、諫めた。

「将軍は、お後から徐々と、なるべくお急ぎなくお進みなさい」

「なぜ、急ぐなというか」

「蕭関の防ぎには、お味方の陳宮や臧覇も向っていますが、多くは泰山の孫観とか呉敦などの兵です。彼らはもともと山林の豺狼、利に遭えば、いつ寝返りを打つかも知れません。