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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(三) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 312.452 Zeichen · 628 Bildschirme

Aozora Bunko

まずそれがしが先に数十騎をひきいて蕭関をのぞみ、陣中の気ぶりを見た上でお迎えに馳け戻ってきましょう」

「よく気がついた。わが命を守って、細やかな心くばり。そちの如き者こそ、真の忠義の士というのだろう。早く行け」

「では、殿にはお後から」と、陳登は先に馳けた。

そして蕭関の砦へ来ると、味方の陳宮、臧覇に会見して、戦いのもようを問い、

「時に、呂将軍は、なぜか容易にこれへお進みがない。――なにかご辺たちは、殿から疑われるような覚えはござらぬか」と、ささやいた。

「……はてな? そんな覚えはないが」

陳宮、臧覇は、顔を見合わせた。けれど、なんの覚えはなくとも、敵と対峙している前線にあって、後方の司令部から疑惑されていると聞いては、不安を抱かずにいられなかった。

その夜のことである。

独りひそかに、砦の高櫓へのぼって行った陳登は、はるか曹操の陣地とおぼしき闇の火へ向って、一通の矢文を射込み、何喰わぬ顔をしてまた降りてきた。

奇計

一

そこを去って、蕭関の砦を後にすると、陳登は、暗夜に鞭をあげて、夜明け頃までにはまた、呂布の陣へ帰っていた。

待ちかねていた呂布は、

「どうだった? ……蕭関の様子は」