Japanische Klassiker mit Furigana
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さんごくし
三国志(三)
吉川 英治
Lesen Sie 三国志(三) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 312.452 Zeichen · 628 Bildschirme
「だめ、だめ、領治など、彼の部下のちょっぴり小利巧なやつがやっているに過ぎん。劉表の短所は、なんといっても、酒色に溺れやすいことだ。呂布と共通なところがある。なんで時代の英雄たるを得よう」
「では、呉の孫策は」
「ムム、孫策か」
曹操は、笑い飛ばさなかった。ちょっと、小首をかしげている。
「丞相のお眼には、孫策をどうご覧になられていますか。彼は江東の領袖、しかも弱冠、領民からも、小覇王とよばれて、信頼されておるようですが」
「いうに足るまい。奇略、一時の功を奏しても、もともと、父の盛名という遺産をうけて立った黄口の小児」
「では、益州の劉璋は」
「あんな者は、門を守る犬だ」
「――しからば、張繍、張魯、韓遂などの人々はいかがですか。彼らもみな英雄とはいえませんか」
「あははは。ないものだな、まったく」
手をうって、曹操はあざ笑った。
「それらはみな碌々たる小人のみで論ずるにも足らん。せめてもう少し、人間らしい恰好をしたのはおらんかね」
「もうその余には、わたくしの聞き及びはありません」
「情けないことかな、それ英雄とは、大志を抱き、万計の妙を蔵し、行って怯まず、時潮におくれず、宇宙の気宇、天地の理を体得して、万民の指揮にのぞむものでなければならん」