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Japanische Klassiker mit Furigana

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さんごくし

三国志(三)

吉川 英治

Lesen Sie 三国志(三) (さんごくし) von 吉川 英治 (よしかわえいじ) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 312.452 Zeichen · 628 Bildschirme

Aozora Bunko

文官のくせに、大将たる俺に向って、猪口才なことを申すからこらしめたまでだ」

「友の忠言を」

「貴様のような奴はわが友ではない。酒も飲めぬくせに」

とまた、鉄拳をふり上げて、曹豹の顔をはりとばした。

見るに見かねて、兵卒たちが、張飛の腕につかまったり腰にたかったりして止めようとしたが、

「ええい、うるさい」と、ひとゆすり体を振ると、みな振り飛ばされてしまった。

「わははははは、逃げやがった。見ろ、見ろ、曹豹のやつが、俺に撲られた顔を抱えて逃げてゆく態を。ああ愉快、あいつの顔はきっと、樽のようにふくれあがって、今夜一晩じゅううなって寝るにちがいない」

張飛は、手をたたいた。

そして兵隊を相手に、角力を取ろうと云いだしたが、誰も寄りつかないので、

「こいつら、俺を嫌うのか」と、大手をひろげて、逃げ廻る兵を追いかけまわした。まるで、鬼と子供の遊戯の図でも見るように。

一方の曹豹は、熱をもった顔を抱えて、どこやらへ姿を隠してしまったが、「……ウウム、無念だ」と、顔のずきずき痛むたびに、張飛に対する恨みが骨髄にまで沁みてきた。

「どうしてやろう?」

ふと、彼は怖ろしい一策を思いついた。