Japanische Klassiker mit Furigana
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こどもふどき
こども風土記・母の手毬歌
柳田 国男
Lesen Sie こども風土記・母の手毬歌 (こどもふどき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.
N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.761 Zeichen · 278 Bildschirme
神仏のさかい目というものが、このためにいよいよはっきりとしなくなった。村では毎日のように参詣をしにくる人、そうでなくとも月の三日は、かかさず社頭を拝する人と、例祭の日のほかは一ぺんも顔を出さず、または祭りにすらいそがしいと出てこぬ者があるようになり、家々としても老人か主婦かが代表して、一人はかならず参っている家と、まったく知らぬ顔をしているのとができて、神信心の差等が日に増しいちじるしくなってきた。そういう冷淡な人と仲間になって、祭りをいとなんでも心願がかなうだろうかと、あやぶむ者の多くなったのも自然である。そこで一村のなかにもまた特に敬神の念の深い者ばかりの、共同ということがはじまってきた。神社が合祀せられ氏子が多くなると、そういう小さい団体はかずを増して、たがいに相手の心持が通ぜず、思いおもいなことをするようになったのである。
信心という言葉の意味が、これにともなってだんだんと変ってきて、のちにはかえって迷いの多い者、大小さまざまの村の外の神々にも、または神にも仏にも、そちこち、わずかずつ祈願をかけてあるくような者を、信心深い人ということになったのは、考えて見るとへんな話である。