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Japanische Klassiker mit Furigana

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こどもふどき

こども風土記・母の手毬歌

柳田 国男

Lesen Sie こども風土記・母の手毬歌 (こどもふどき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.761 Zeichen · 278 Bildschirme

Aozora Bunko

話としては外国から輸入したもののほうが、あたらしくまた珍らしいのだから、それが流行したのはやむを得ないが、そういう中にもなお昔からの、もっともかんたんな話と和歌とが、遠い島々にはまだ痕跡をとどめていたのである。

大体からいうと、昔話はだんだんと興味深くなり、笑って聴くようなものが多くなってきている。おもしろいと思って聴く者がふえてきたかわりには、心からこれに感じいって、一生わすれずにまた次の代の若い人たちへ、話しておこうとするような者はすくなくなって行くように思う。甑島の老人が詠んだという道すがらの歌なども、古く伝わっているのはもっとよい歌であった。そうして女の歌であり、また涙をこぼして感動した母親の歌でもあった。

奥山にしおる栞は誰のため身をかき分けて生める子のため

これをまた「我が身を分けて」と言い伝えている人もあるが、それでは力がずっと弱くなる。身をかき分けてという歌言葉は、母の口ずからでないと出てこない言葉であった。わたしの想像するところでは、はじめて和歌を添えてこの昔話をしたひとは、ある一人の母であった。若いころは心のやさしい娘であって、かつてしみじみとこの昔話を聴いて、一生のあいだおぼえていたのである。