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Japanische Klassiker mit Furigana

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こどもふどき

こども風土記・母の手毬歌

柳田 国男

Lesen Sie こども風土記・母の手毬歌 (こどもふどき) von 柳田 国男 (やなぎたくにお) auf Japanisch mit Furigana. JLPT N2. Tippen Sie auf ein Wort für die Bedeutung.

N2 · Fortgeschritten · moderne Kanji und Kana · 142.761 Zeichen · 278 Bildschirme

Aozora Bunko

蠣殻はこの海岸の一帯に多く産し、瓦はまだふつうの人が利用するまでに、普及していなかったからである。この際に大通りの本町二丁目に、滝山弥次兵衛という金持があって、家を新築するのに町に面した屋根だけを瓦で葺き、棟から裏のほうは板葺きにした。それがめずらしいといって遠くから見物に来る人が多く、半瓦の弥次兵衛という綽名がつけられて、大評判であったという逸話も伝わっている。

皆さんが多分おどろかれるだろうと思うのは、この慶長の大火事のころまでは、江戸の市中には棟の高い大きな家が多く、そのてっぺんには鳶だの鷺だの、また鸛の鳥だのの、巣をくったのが見られたということである。板葺きの三角は平たいから、どんなに大きくてもそう棟が高くならない。またこの時分は二階屋というものも少なかった。だからそういう鳥の巣のあったのは、萱屋根の上に棟押えの木を組んでのせたもので、現在奥多摩の山村などにある農家よりも、今一かさ偉大なものが、昔の東京市内には立っていたので、それがこの大火に焼けて、もうふたたび造られなくなったのである。しかし萱ぶき藁ぶきの家が、これを限りに全くなくなったのではないこともちろんである。